不揃い

ねこが急にみちにとびだしてくる
今日吹く風は神の住処をしっているようだ
雀が降下して線をえがくのに見惚れた
それにしてもなまぬくい春風はちょうどあの人の温度だな

なんだか気味が悪い

あのとき確かに
とびこめ、と声があり
とびこんだ場所も変哲がなかった

それから曇天、いまにもあめがふりだしそうだ
その縁をなぞるように生きてきたんだっけ