ねこが急にみちにとびだしてくる 今日吹く風は神の住処をしっているようだ 雀が降下して線をえがくのに見惚れた それにしてもなまぬくい春風はちょうどあの人の温度だななんだか気味が悪いあのとき確かに とびこめ、と声があり とびこんだ場所も変哲がなかっ…
気が触れるときはいつも 生老病死がうす青空を飛翔している わたしはただの春虫 あらがえないいのちも等しく丁寧に並べられて 誰かに数えられている それなのになんだかやけに春の発声が大きく淡く聞こえている このような季節を通っていった
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