2017-12-25 かわいい銃口 詩 日々の生と死とに溺れ 溺れた魚、ようやく浮上息継ぎしてなお いま自らがたましいに突きつけるこの銃口がかわいい 引き金を引いてもいい事が無いし いっそうコストがかかるから止めた チョコレートを食べるほうが幾らかましかと計算して ようやく街にでては、はたと、絶望 生活をする隙間の時間に 溶けただいすきなチョコレートの欠片が刺さって ああ、勿体なかったと泣く たましいに突きつけるこの銃口に 「しにますように」と願った 生まれ変わってずっとずっと遠くの街で 詩人でもないのに一生懸命詩を書いて ややこしくなる前にぐちゃぐちゃに溶けて それでもなんとか生活をしていたい