青空に傷む

ひとが青空で傷んでいきます

絶望までのあと僅かな熟成
ただ一直線に祈りながら
瞬きをする隙なく
目が乾いてしまいました

鳥が一羽飛翔
その小さな力でさえ
電線が撓んで世界が揺らいでいきます
わたしが傷んでいきます
知りもせず
ぴいぴい啼いています
まだ澄んだ声をしています