2018-04-17 春呼び 詩 めくるめいた 神か、今日は春だったのだ 何十年かまえにあの子は 隣人の幸福を願って消えた いまここで笑っているべつのあの子をみていると 神さまと呼んでしまいたくなる せめて代わりにとあの子の名を呼んだ ぼうっと、日が暮れていく 夕焼けはこんなにもやわらかく 世界は眼前にいつも広く連なっている 一瞥して もういっそねむる