月はひとつ

今日の月はきれいだね。と、飽きず交わした言葉でした。あなたの学の無さが、わたしは大嫌いだった。失ったあとにその意味を知らされました。

昨日は満月でした。
ただそれだけの小さな命の分かち合いが、あらがえずに風に散って、夜の空気にはあなたが住んでいる。

月がきれいだね。今日の月はきれいだね。